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January 08, 2006

Plant Dreaming Deep〜明けましておめでとう

P1010166 みなさま、新年、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします〜。年賀状が遅れている方々、申し訳ありません!実は、新年早々、風邪を引きまして、少々苦しんでいました。大学受験の息子に、風邪をうつしたらだめだ〜とのプレッシャーの中、とにかく早めに直そうとベッドの中で努力の日々?葛根湯(これは風邪のひきはじめ)や、生姜と林檎と蜂蜜を搾って飲んだり、ニンニクスープを作ったり…、そんなこんなでお正月は過ぎていきました。
 さてさて2006年も始まりました。今年の私は、30年に一回の人生の転換期だということで(敬愛するアストロロジャーの真弓香さんに見ていただいたところ)、そう言えば昨年後半から、なんとなく自分がじわじわと変化していくような予感はあったものの、やっぱりそうか!というわけで、新たな自分に向けて(だってこの次の30年があるかどうかは分からないし。あったらいいなとは思うけど、74歳から大きく変わる自分ってどうなん?って思うじゃんね〜)本気で、正直に向き合って行きたいと思っています。
 これから世の中はさらに変化していくことでしょう。その一方で、両極化も起こりそうです。富む人、貧しい人、笑う人、泣く人…。でも私は、自分にとっての良い塩梅で生きていきたいと思う。
 私の幸せは誰かが誰かの基準で決めるものではないし、年収でも決まらない。私の世界の中で、私が如何に自分が納得いく暮らしぶりができるか。心ぶりができるか、だと思う。
 心の底から信頼しあえる友人がどれほどいるか?仕事仲間がどれだけいるか?
 これからの私は、本当に信頼しあえる人々と、ほんとうに豊かな気持ちになれる仕事がしたい。そうあるべきだと心の底から思っている。願っている。決心している。

 年末、高校時代からの友人であるNさんに頼まれて、西宮の郊外、お洒落でグルメな街として人気の高い苦楽園にある「トゥッティ フルッティ」という自然派カフェに取材に行った。
 オーガニックカフェとして知る人ぞ知るそのショップのオーナーシェフの多田憲司さんと話していて、彼がやり抜こうと(それも自然体で)していることに、とても勇気づけられて帰ってきた。
 そのカフェは、フードはもちろんのこと、なんと自家製ジェラートまでがオーガニック、無添加なのです。さらにジェラートの種類は、一年通して何と100種類ほどにもなるとか。 
200512281559001 このジェラート、店内でいただけるものは常時11種類、お持ち帰り用は、常時30〜40種類も用意されている。季節によってメニュー内容が入れ替わるのは、四季折々、旬の果物や野菜などの素材を使用してつくるため。実はその素材へのこだわりも並大抵ではない。
 とにかく無添加、無農薬に徹底してこだわり、苺や林檎、葡萄、桃などさまざまな材料は全国の農家に問い合わせ、低・無農薬有機栽培を前提としたトレーサビリティが判明しているものだけを買い付けている。チョコレートジェラートの素材となるココアも無農薬。バニラビーンズもオーガニックを探し続け、なんとバヌアツ共和国で見つけて(実は、近代化が進んでいない国だから自ずとオーガニックになるという事情もあるのだが)仕入れている。卵も放し飼いの有精卵、砂糖もミネラルがたっぷり含まれたナチュラルな上白糖と粗糖、牛乳も非遺伝子組み換え飼料を使用した作乳牛の乳脂肪分を均一化していない生乳に近いものを使用する。
 さらに一般的なアイスクリームなどに必ずと言っていいほど使用されている人工甘味料やアイスを固める乳化剤などの化学的な添加物は一切使用せず、その代わりに脱脂粉乳や豆乳玄米を経て、現在は米の粉でとろみをつけるに至るなど(なのでここのジェラートを口の中に入れると、雪のようにさっと溶ける。これが無添加の証)、もう、書きだしたらきりがないほどのこだわりぶり。
 加えてひとつのジェラートを作り上げるのに、より良い素材の仕入れに始まり、素材の鮮度を保つため、素材の特性に添ったさまざまなやり方での丁寧な下処理を行う。例えば焼き芋のジェラートなどは、実際に焼き芋にしてからアイスにしたり、すいかは種を全部取ってから、桃は剥いたら即座に真空パックにし、70℃ぐらいで凍らせるなど、それはもう頭の下がることばかりだ。
 まさに職人か、アーティストのなせる技ともいえるその姿勢。
 まだまだ安いモノが売れるという風潮の中、10年以上、この姿勢を貫くためには、余程の意志が必要だろう。お洒落でスノッブなスタイルだけでは、全国や世界の有機農家とのネットワークづくりをはじめとした地に足のついた商売はやり抜くことはできないはずだから。
 でも一番感動するのは、とにかく各種のジェラートを口にしたときの、その自然な美味しさだ。ほどよい甘さ、素材の味が生き生きと舌の上で転がるように感じられる。自然に笑みがこぼれ落ちる。ジェラートだけでこれほどまでに幸せな気持ちになることができるなんて。その驚きに胸が弾む。
「新しいジェラートができるとすぐに食べて下さる常連さんがいます。美味しい時は、美味しいと行って下さるし、不味い時ははっきりそう言われます。こうして自分が気づけなかったことを発見でき、成長できるんですよね」
 多田さんの言葉には嘘がない。一言、一言、大切に選ばれて発せられている言葉たちは、大切に育まれているジェラートたちとどこか似ている。
 色彩もナチュラル、言葉もナチュラル。控えめだけど、一つ口にすると忘れられない。
 ジェラートの素材の仕入れは、季節や社会状況や国際情勢にも左右される。情報も大切だ。農家の人たちの暮らしぶりにも左右される。当然天候にも。そんなことを考えながら、多田さんは今日、作るジェラートに想いを馳せる。
 その時、私はジェラートから世界が見える、と思った。そう、手漉き和紙の仕事も、小説も、映画も、アストロロジーも、教育も、まちづくりも、ある意味で、みな同じだ。
 旬を知り、味を知り、人を知る。そこには時間をマネージできる感覚と、心の深さが必要。
 多田さんの作るジェラートは、全国各地の料理店などにも卸されている。普通より少々値段が高くても、それを理解してくれる人が買ってくれる。
 もっとそんな人が増えればいい。そんな企業や問屋が増えて、安心、安全で持続可能な本物志向の社会に向けて、本当に質の高い、もの、こと、ひとを大切にする世の中にさえなれば、と思う。
 こだわる人は、一見頑固なようで実はとってもチャーミング。何より他者をハッピーにしてくれる。そんなこだわり人が増えますように。
 これが2006年の私の願い。
 Plant Dreaming Deep~夢見つつ深く植えよ〜(by メイ・サートン)

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Comments

東京からの帰り道、新幹線の中で菜穂子さんの2006の最初のブログを読みました。1月5日から新宿のOZONEで開催されている「カミノシゴト」展をみてきました。美濃の手漉き和紙のみ展示されている企画展ですが過去5回開催された中で最も少ない予算で最も内容の濃い和紙が展示されています。是非とも機会を作って見に行ってくださいね。
美濃和紙もジェラートも「オーガニック」に作る職人のモチベーション
は同一だと思いますよ。どちらも「美味しい」のだ。

Posted by: pon | January 08, 2006 at 10:50 PM

ponさん、メッセージ、ありがとうございました。「カミノシゴト」展、私も見に行きたいと思っています。本当に、美味しいものは素敵です。テロワールのあるもの、今年はこれもテーマですね。また宜しくお願いしま〜す。

Posted by: nf | January 08, 2006 at 11:16 PM

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